「相模原市立小中学校 の望ましい学校規模の あり方に関する基本方 針」の 策定について
教育委員会では、 こ の度、望ましい学校規 模の実現及び学校規模 に関連して発 生する諸課題を解決 す るための基本的な考え 方を整理し、取組の進 め方等を示し た「相模原市立小中 学 校の望ましい学校規模 のあり方に関する基本 方針」を策定 しました。
本方針に基づいて 、 児童生徒にとっての望 ましい学習環境の整備 に取り組んで まいります。
以 上 平 成 2 9 年 3 月 3 0 日 相 模 原 市 発 表 資 料
問 合 せ 先 学 務 課
直 通 電 話 7 6 9 − 8 2 8 2 対 応 責 任 者 松 島
1
相模原市立小中学校の望ましい学校規模のあり方に関する基本方針
1 基本方針策定の背景
教育委員会では、学校規模に関する検討組織である相模原市学校規模適正化懇談会 から、平成10年7月に答申として「学校規模適正化に関する提言」を受け、以来、 児童生徒の教育環境整備に努めてきました。
その一方で、国においては、文部科学省が平成27年1月に「公立小学校・中学校 の適正規模・適正配置等に関する手引∼少子化に対応した活力ある学校づくりに向け て∼」を公表しており、少子化に対応した学習環境の整備は、全国的な課題となって いるといえます。
2 相模原市における児童生徒数の推移
将来人口推計によると、約30年後には、6∼11歳の児童数と12∼14歳の生 徒数は共に3割以上減少することが予想されています。
全市的に就学年齢者数が減少することから、小規模校の増加が予想されますが、一 方で、JR横浜線及び小田急線沿線では10∼15年後頃までは児童生徒数の増加が 見込まれる地区も存在し、校舎の規模によっては教室数の不足が懸念されます。
<概要版>
基本方針の策定に当たって
少子化の進行による児童生徒数の減少や市町合併など、本市の学校を取り巻く社会状 況に大きな変化が見られ、社会性を養うための一定の学校規模の確保、施設規模に適し た学校規模の維持及び更新の時期を迎える学校施設の整備などが課題となっています。
以上のような諸課題を解決するため、教育委員会では平成27年7月に「相模原市立 小中学校の望ましい学校規模のあり方検討委員会」を設置した上で、教育上の望ましい 学校規模のあり方とその実現に向けた有効な方策について諮問し、同検討委員会から平 成28年10月に答申を受けました。
この度、この答申を受け、望ましい学校規模の実現及び学校規模に関連して発生する 諸課題を解決するための基本的な考え方を整理し、取組の進め方等を示した「相模原市 立小中学校の望ましい学校規模のあり方に関する基本方針」を策定しました。
本方針に基づいて、児童生徒にとっての望ましい学習環境の整備に取り組みます。
3 学校規模が教育環境に与える影響
学校規模が大きくなり過ぎる、又は小さくなり過ぎると、教育環境に対してメリッ トとデメリットの双方で様々な影響を与えます。
(抜粋)
4 望ましい学校規模
学校規模が教育環境に与えるメリットを最大化し、デメリットを最小化するという 視点から、児童生徒が多様な考え方に触れながら、良好な環境で学習することができ る望ましい学校規模について、次のように定めました。
小学校
18∼24学級
(学年3∼4学級) 中学校
15∼21学級
(学年5∼7学級)
※ 学校規模は、特別支援学級を含めない標準学級数
また、平成28年5月1日時点で、望ましい学校規模の範囲内にある市立小中学校の 割合は、小学校全体の約38%、中学校全体の約32%です。
5 学校規模に起因しない関連課題
1学級当たりの人数、施設規模、教職員数、学校の位置、自治会区及び小学校区と メリット デメリット メリット デメリット
○児童生徒同士が切磋 琢磨する環境を作りやす い。
○ 学習やクラブ活動など で一人ひとりの活躍の場 面が限られる場合がある。
○一人ひとりに役割があ り、発言や活躍の機会が 多い。
○ 児童生徒同士の切磋 琢磨する機会や、多様な 見方、考え方に触れる機 会が少なくなりやすい。
○クラス替えを通して多様 な人間関係に触れること ができる。
○ 学校施設の使用に制 約が生じる場合がある。
○教師からのきめ細かい 指導を受けやすい。
○ 人間関係が固定化し やすい。
○学校行事に活気が生じ やすい。
○ 行事や学習の際に、移 動などのロスタイムが多く なりやすい。
○特別教室、プール等の 施設や教室を余裕をもっ て広く使用することがで き、設備や備品等も利用 しやすい。
○ 学校行事の盛り上がり に欠けると感じる場合が ある。
小 規 模 校 大 規 模 校
3 6 望ましい学校規模の実現に向けた方策
望ましい学校規模から外れている学校については、原則として望ましい学校規模に 近づけるように努めることで、学校規模による課題を解決する必要があります。
課題解決の進め方には、通学区域(制度)の変更を伴う手法と、通学区域(制度) の変更を伴わない手法の2種類があります。
しかし、課題解決の進め方によっては学校と地域の関係を崩す恐れがあるなど、 様々な留意すべき事項があるため、地域事情等を十分に考慮しながら望ましい学校規 模の実現に向けた方策を講じなければなりません。
7 望ましい学校規模を実現する際に留意すべき事項
望ましい学校規模を実現するに当たっては、児童生徒や地域に与える影響を考慮し、 課題解決手法によるデメリットを軽減するよう努めます。
留意すべき主たる事項は次の4点です。
○ 安全な通学環境の確保
○ 児童生徒に対する環境変化への配慮
○ 学校と地域のつながりへの配慮
○ 魅力ある学校づくり
8 望ましい学校規模の実現に向けた進め方
(1) 課題への対応優先度
ア 優先して対応することが望ましい学校規模の範囲
望ましい学校規模の範囲から外れている学校のうち、過小規模及び過大規 模の範囲に位置する学校は、学校規模による課題が発生している可能性が高 いため、地域性等を十分に考慮した上で、優先的に課題解決に努めます。
小学校
過小規模校 11学級以下 過大規模校 31学級以上 中学校
過小規模校 5学級以下 過大規模校 31学級以上
※ 学校規模は、特別支援級を含めない標準学級数
イ 過小規模校への対応
過小規模校に対する通学区域(制度)の変更を伴わない手法は、効果が限 定的であることが想定されるため、施設一体型の「小中連携校」「小中一貫校」
「義務教育学校」などの設置をはじめとした、児童生徒の学習環境を第一に 考えた方策を検討します。
ウ 学校規模に起因しない関連課題への対応優先度
学校規模に起因しない関連課題のうち、児童生徒の安全安心に係る課題や、 教育内容に係る課題については、短期的に取り組む課題として概ね5年以内 をめどに取り組むこととします。
一方で、地域やまちづくりにも影響を与える課題については、地域のみな らず市全体に係る問題であるので、中長期的な方向性を示しつつ、概ね10 年前後をめどに取り組みます。
(2) 検討対象地域の選定
本方針策定時点の児童生徒数推計の期間内(平成28年度∼平成34年度) において、課題解決の緊急性が比較的高い地域について、次のとおり選定しま した。
当該地域については、早期に教育環境についての現状調査を行い、学校関係 者、PTA、地域の方々との協議を経て、課題を解決するように努めます。
過大規模校が発生する地域 ア 橋本周辺地域
橋本周辺地域は、橋本駅周辺のマンション等の建設によって児童生徒数が増 加しており、特に橋本小学校は平成32年度から市内で唯一の過大規模校にな ることが予測されます。
過小規模校が発生する地域 イ 相武台周辺地域
もえぎ台小学校は、既に過小規模校であり、相武台小学校も平成31年度に は過小規模校になることが予測されるため、対応を検討します。
ウ 光が丘周辺地域
青葉小学校は、平成34年度に過小規模校になることが予測されるため、対 応を検討します。
エ 津久井地域
津久井地域は、児童生徒数の減少が進んでいる学校が多く、過小規模校に加 えて1学級の児童生徒数が10人に満たない学校が複数発生しています。
一方で「通学区域の範囲が広い」「登下校が天候に左右されやすい地域を含
5
学校施設の容量に課題が生じる学校が発生する地域 オ 相模大野周辺地域
相模大野周辺地域では、鹿島台小学校、谷口小学校、鶴園小学校、南大野小 学校及び谷口中学校が、学校規模は大きくないものの、児童生徒数の増加が見 込まれるため、将来的に教室数の余裕がなくなることが予測されます。 カ その他の学校施設の容量に課題が生じる学校が発生する地域
その他の地域についても、教室数の余裕がなくなる恐れがある場合には、状 況を見て児童生徒の学習環境に支障が出ないように対応します。
(3) 学校規模に関連する施策との協調
少子化傾向に対応したこれからの学校のあり方は、全国的な課題となってお り、本市においても、学校規模や学校配置の視点だけに留まらず、学校施設の 整備や少子化時代に対応した教育についての施策など、関連する施策と協調し、 全市的に課題解決に取り組みます。
(4) 課題解決の進め方
課題の解決に当たっては、学校、PTA、地域の方々の意見をしっかりと伺 うことを大前提とし、関係者と一体となって、相模原市の未来を担う児童生徒 の教育にとって最も適した方策を選択します。
また、具体的な取組及び体制について、次のように整理しました。
【短期的に取り組むことが望ましい課題に対する進め方】
速やかに学校現場の状況を調査し、教育委員会が主導して、学校へ問題提起し、合 意形成に向けて関係者と協議を行います。
○ 市内小中学校の現状調査
○ 緊急性が高い学校・地域の選定
○ 対象学校への問題提起
○ 学校、PTA、地域等との協議
○ 協議結果を踏まえ、教育委員会が該当地域の実施計画を策定
○ 通学区域(制度)の変更を伴う手法 ○ 通学区域(制度)の変更を伴わない手法
の実施 の実施
合意形成
【将来の環境変化を見据えた中長期的、継続的な取組体制】
将来の環境変化に対して適切に対応するため、本方針に基づき、中長期的、継続的 に課題解決に取り組むことができる体制を構築していきます。
○ 教育委員会が、学校規模に関する関係者間(学校、PTA、地域等)の情報交換や 課題の共有を目的とした検討組織を、課題への対応優先度に応じて、段階的に全校 に整備する。
○ 検討組織による検討会を必要に応じて開催
(関係者間の情報交換・課題の共有)
※ 開催については、関係者と教育委員会(事務局)が調整する。
○ 合意形成に向けての協議開始に関する要望書を検討組織から教育委員会へ提出
○ 学校、PTA、地域等と合意形成に向けての協議
※ 教育委員会が主催
○ 協議結果を踏まえ、教育委員会が該当地域の実施計画を策定
○ 通学区域(制度)の変更を伴う手法 ○ 通学区域(制度)の変更を伴わない手法
の実施 の実施
合意形成
課題の発見・共有課題解決
相模原市立小中学校の望ましい学校規模の
あり方に関する基本方針
平成29年3月
相模原市教育委員会
目 次
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
1 基本方針策定の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
(1) これまでの取組
(2) 公立小中学校の適正規模・適正配置に関する文部科学省の動向
(3) 検討委員会からの提言
2 相模原市における児童生徒数の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
3 学校規模が教育環境に与える影響・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
4 望ましい学校規模・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
5 学校規模に起因しない関連課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
6 望ましい学校規模の実現に向けた方策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
(1) 通学区域(制度)の変更を伴う手法
(2) 通学区域(制度)の変更を伴わない手法
7 望ましい学校規模を実現する際に留意すべき事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
(1) 安全な通学環境の確保
(2) 児童生徒に対する環境変化への配慮
(3) 学校と地域のつながりへの配慮
(4) 魅力ある学校づくり
8 望ましい学校規模の実現に向けた進め方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
(1) 課題への対応優先度
(2) 検討対象地域の選定
(3) 学校規模に関連する施策との協調
(4) 課題解決の進め方
2 はじめに
近年、少子化の進行による児童生徒数の減少や市町合併など、本市の学校を取り巻 く社会状況に大きな変化が見られ、市立小中学校ではクラス替えができない小規模校 が存在する一方で、鉄道沿線の活発な住宅建設等による児童生徒数増加により学校施 設の利用に制約が生じている学校も存在しています。
望ましい教育効果を得るためには、社会性を養うための一定の学校規模の確保や、 施設規模に適した学校規模の維持が大切です。
また、本市の市立小中学校の多くは、昭和40年代から50年代にかけての人口急 増期に整備した施設であり、校舎の老朽化に伴い、近い将来、改修・更新が集中する 時期を迎えます。
厳しい財政状況の中、学校施設の機能性・利便性の維持・向上を図りながらも、児 童生徒数の推移を踏まえた効率的な施設整備が必要となっています。
以上のような諸課題を解決するため、教育委員会は平成27年7月に「相模原市立 小中学校の望ましい学校規模のあり方検討委員会」を設置し、教育上の望ましい学校 規模のあり方とその実現に向けた有効な方策について諮問しました。
同検討委員会では、学識経験者、地域団体代表者、PTA代表者、公募市民及び学 校代表者を委員として、児童生徒が多様な考え方に触れながら、良好な環境で学習す ることができる望ましい学校規模の実現を軸として、学校規模以外の多様な視点も加 えた議論が行われ、平成28年10月に教育委員会への答申がなされました。
教育委員会では、この度、この答申を受け、望ましい学校規模の実現及び学校規模 に関連して発生する諸課題を解決するための基本的な考え方を整理し、取組の進め方 等を示した「相模原市立小中学校の望ましい学校規模のあり方に関する基本方針」を 策定しました。
本方針に基づいて、児童生徒にとっての望ましい学習環境の整備に取り組みます。
1 基本方針策定の背景
(1)これまでの取組
本市の児童生徒数は昭和40年代から50年代にかけての人口急増期を経て、 児童数は昭和56年に、生徒数は昭和61年にピークを迎え、その後は減少傾 向が続いていました。平成10年頃に児童生徒数が一旦底を打つと、JR横浜 線沿線及びJR相模線沿線の活発な住宅建設により再び児童数が増加し、それ に伴い教室数が不足する小学校が増加する一方で、児童数の減少を続ける地域 も存在するという状況が発生しました。
このような学校を取り巻く環境変化を踏まえ、教育委員会は相模原市学校規 模適正化懇談会に対し、適正な学校規模の標準及び学校規模適正化のための具 体的な方策を諮問し、平成10年7月に答申として「学校規模適正化に関する 提言」を受けました。
答申では、適正規模を18∼24学級としており、教育委員会ではこれを受 け、これまでに小学校の統廃合を1校、新設校の設置を3校、通学区域の変更 を4箇所、通学区域の弾力的運用として指定変更許可区域に30箇所程度を追 加設定するなど、児童生徒の教育環境整備に努めてきました。(表1参照)
表1「学校規模適正化に関する提言(平成10年7月)に対する対応状況」
新設・統合
施行日 新設・統合校
統合前 指定校 平成13年4月1日 もえぎ台小
北相武台小 磯野台小 夢の丘小
富士見小 平成15年4月1日 小山小
通学区域の変更
施行日 変更地域
変更前 指定校
変更後 指定校
備考 平成13年7月1日 西橋本5丁目1∼7番 旭小 当麻田小
学校規模適正化のための通学区域変更
(県住宅供給公社オラリオンサイト) 平成15年4月1日 清新5丁目23∼26番 清新中 小山中 小山小新設に伴う通学区域変更 平成25年4月1日 光が丘2丁目18番 並木小 光が丘小
地域からの要望に基づく通学区域の変更
(光が丘エコタウン)
平成26年4月1日 青葉2丁目 並木小 青葉小 地域からの要望に基づく通学区域の変更 平成14年4月1日
備考
両校を統合し、北相武台小の校舎を利用して新校を開校
学校規模適正化のための新設校設置
4
(2) 公立小中学校の適正規模・適正配置に関する文部科学省の動向
文部科学省は、平成27年1月に「公立小学校・中学校の適正規模・適正配 置等に関する手引∼少子化に対応した活力ある学校づくりに向けて∼」を公表 しました。
公表された手引は、学校規模適正化や小規模校の教育の充実策等に対する地 方自治体の主体的な取組を総合的に支援する一環として策定されたもので、学 校規模や適正配置についての考え方、学校統合を行う際の留意事項及び小規模 校を 存置させる場 合の教育 の充実策等に ついてま とめられてい ます。(表 2参 照)
少子化に対応した学習環境の整備は全国的な課題であり、本方針の策定に当 たっても、文部科学省のこの手引を参考としました。
表2「文部科学省の手引における学校規模と適正配置についての考え方」
適正規模について 法令
大規模校
文部科学省では、従来から25学級以上の学校を大規模校、31学級以上の学校を過大規模校と した上で、過大規模校については速やかにその解消を図るよう設置者に対して促してきている。
※ 31学級以上の過大規模校の新増築事業については、分離新設、通学区域の調整等適正規模 化のための方策が十分に検討された上でやむを得ない場合に限り国庫負担の対象としている。 基本的視点 小規模校(小学校)
小規模校(中学校)
○複式学級の解消 1学年に1学級以上(6学級以上)
○クラス替えが可能、同学年に複数教員 1学年に2学級以上(12学級以上) 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)
第41条 小学校の学級数は、十二学級以上十八学級以下を標準とする。ただし、地域の実態そ の他により特別の事情のあるときは、この限りではない。
※ 中学校については、第79条において準用
※ 昭和33年の省令改正により条文化
○クラス替えが可能、同学年に複数教員 1学年に2学級以上(6学級以上)
○免許外指導の解消が可能な規模 (9学級以上)
(3) 検討委員会からの提言
教育委員会は、平成27年7月に「相模原市立小中学校の望ましい学校規模 のあり方検討委員会」を設置し、教育上の望ましい学校規模のあり方とその実 現に向けた有効な方策について諮問しました。
同検討委員会では、学識経験者、地域団体代表者、PTA代表者、公募市民 及び学校代表者を委員として、それぞれの立場から、望ましい学校規模や学校 規模に関連して発生する課題、課題の解決手法等を議題とし、小規模校及び大 規模校の学校長からの意見聴取や現地視察による現状把握を含め、全11回に わたって審議が行われました。
平成28年10月に同検討委員会としての意見をまとめた提言書が答申とし て提出され、教育委員会では、提言書の内容を尊重しながら、基本方針の策定 を行いました。
通学距離による考え方 適正配置について
法令
小学校でおおむね4キロメートル以内、中学校でおおむね6キロメートル以内という基準が公立 小・中学校の施設費の国庫負担対象となる学校統合の条件であり、通学条件を通学距離で捉え ることが一般的である。
通学時間による考え方
おおむね1時間以内を一応の目安とした上で、各市町村において、地域の実情や児童生徒の実 態に応じて1時間以上や1時間以内に設定することの適否も含めた判断を行うことが適当である。 基本的視点
義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律施行令(昭和33年政令第189号) 第4条 法第三条第一項第四号の適正な規模の条件は、次に掲げるものとする。
一 学級数が、おおむね十二学級から十八学級まで(略)であること。
二 通学距離が、小学校にあつてはおおむね四キロメートル以内、中学校(略)にあつてはおお むね六キロメートル以内であること。
2 五学級以下の学級数の小学校若しくは中学校(略)と前項第一号に規定する学級数の学校と を統合する場合においては、同号中「十八学級まで」とあるのは「二十四学級まで」と(略)する。 3 統合後の学校の学級数又は通学距離が第一項第一号又は第二号に掲げる条件に適合しな い場合においても、文部科学大臣が教育効果、交通の便その他の事情を考慮して適当と認めると きは、当該学級数又は通学距離は、同項第一号又は第二号に掲げる条件に適合するものとみな す。
6 2 相模原市における児童生徒数の推移
本市の児童数は昭和56年、生徒数は昭和61年にピークを迎え、全体としては おおむね減少傾向が続いています。
平成28年度児童生徒数推計でも、平成34年度まで、児童数は緩やかに減少し、 生徒数はほぼ横ばいとなっています。(図1参照)
また、長期的な将来人口推計によると、約30年後には、6∼11歳の児童数と 12∼14歳の生徒数は共に3割以上減少することが予想されています。(表3参照)
全市的に就学年齢者数が減少することから、小規模校の増加が予想されますが、 一方で、JR横浜線及び小田急線沿線では10∼15年後頃までは児童生徒数の増 加が見込まれる地区も存在し、校舎の規模によっては教室数の不足が懸念されます。
図1「相模原市の児童生徒数の推移」
表3「相模原市における就学年齢者数の将来推計」
年齢 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 6歳 6,144 5,592 5,050 4,653 4,399 4,200 3,909 7歳 6,144 5,617 5,135 4,712 4,439 4,224 3,968 8歳 6,150 5,795 5,270 4,781 4,478 4,244 3,999 9歳 6,196 5,936 5,339 4,846 4,513 4,281 4,049 10歳 5,979 6,079 5,433 4,938 4,571 4,326 4,095 11歳 6,110 6,121 5,564 5,018 4,628 4,355 4,147 12歳 6,292 6,131 5,598 5,110 4,694 4,403 4,182 13歳 6,502 6,153 5,788 5,256 4,773 4,459 4,217 14歳 6,676 6,206 5,935 5,332 4,839 4,500 4,263
相模原市 (単位:人)
※ 2010年国勢調査に基づく相模原市の将来人口推計(さがみはら都市みらい 研究所作成資料)を基に作成
0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 1.10 1.20
H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57
(対平成27年度児童生徒数比)
児童数 生徒数
8 3 学校規模が教育環境に与える影響
学校規模が大きくなり過ぎる、又は小さくなり過ぎると、教育環境に対してメリ ットとデメリットの双方で様々な影響を与えます。
教育委員会は、大規模校と小規模校それぞれについて、学校規模が教育環境に与 える影響を次のように整理しました。(表4参照)
表4「学校規模が教育環境に与える影響」
メリット デメリット
○ 児童生徒同士が切磋琢磨する環境を作り やすい。
○ 学習やクラブ活動などで一人ひとりの活躍の 場面が限られる場合がある。
○ クラス替えを通して多様な人間関係に触れ ることができる。
○ 同学年でもお互いの顔や名前を知らないな ど、児童生徒間の人間関係が希薄化する可能 性がある。
○ 学校行事に活気が生じやすい。 ○ 学校施設の使用に制約が生じる場合があ る。
○ クラブ活動や部活動の選択肢が多い。 ○ 校外活動や修学旅行で利用施設などに制 約が生じる場合がある。
○ グループ学習などの多様な学習・指導形 態をとりやすい。
○ 行事や学習の際に、移動などのロスタイムが 多くなりやすい。
○ 校外活動の際の引率が多いので、多様な 形態で活動を行いやすい。
○ 児童生徒一人ひとりの把握が比較的難し い。
○ 校務の一人当たりの負担が比較的少な い。
○ 緊急時や一斉に行動する際に、児童生徒の 掌握や指導に時間がかかる場合がある。
○ 教職員同士で学び合う機会が多い。 ○ 教職員同士の情報共有やコミュニケーション に時間がかかる場合がある。
○ バランスのとれた教職員配置を行いやす い。
○ 児童生徒数に比例して課題を抱える家庭の 数が多い傾向にある。
○ PTA活動における保護者の負担を分散し やすい。
○ 保護者同士や地域との連携が難しくなりや すい。
○ 多くの保護者同士の学び合いや情報交換 の機会が生まれやすい。
○ 学校行事の際に、トイレ等の学校施設を保護 者が利用しづらい場合がある。
大 規 模 校
児 童 生 徒 に 対 す る 影 響
教 職 員 に 対 す る 影 響
保 護 者 や 地 域 に 対 す る 影 響
メリット デメリット
○ 一人ひとりに役割があり、発言や活躍の機 会が多い。
○ 児童生徒同士の切磋琢磨する機会や、多様 な見方、考え方に触れる機会が少なくなりやす い。
○ 教師からのきめ細かい指導を受けやすい。 ○ 人間関係が固定化しやすい。
○ 授業や行事において、集合に要する時間 等のロスタイムが比較的少なく、学習時間等 を確保しやすい。
○ 転校や進学で大規模校に移った際に、当初 の戸惑いが大きい場合がある。
○ 特別教室、プール等の施設や教室を余裕 をもって広く使用することができ、設備や備品 等も利用しやすい。
○ 教師と児童生徒の心理的距離が近くなり過 ぎる場合があり、きめ細かい指導を受けることが できる反面、息苦しいと感じる児童生徒もいる。
○ 他学年や全学年での活動の機会が比較的 多く、学年を越えた学びを行いやすい。
○ 男女の偏在による影響が比較的大きい。
○ 周囲の環境に影響されやすい児童生徒で も比較的落ち着き、集中して学習しやすい。
○ 学校行事の盛り上がりに欠けると感じる場合 がある。
○ 空間的に余裕があり、ケガやインフルエン ザの蔓延を防ぎやすい。
○ クラブ活動や部活動の選択肢が限られる。
○ 児童生徒の個性や特性を理解しやすい。 ○ 児童生徒指導で、大人数を動かす経験がで きない。
○ 児童生徒の実態や状況によって、学習や 行事の計画を変更しやすい。
○ 学校運営に関する校務分掌が集中しやす く、一人当たりの負担が大きくなりやすい。
○ 児童生徒数に比例して、成績処理などの 事務負担が少ない場合がある。
○ 教職員同士で学び高め合う機会が少なくなり やすい。
○ 年齢経験関係なく、責任ある仕事を経験し やすい。
○ バランスのとれた教職員配置や異動が難し い場合がある。
○ 教職員同士の共通理解が図りやすい。 ○ 中学校で、9教科の教職員が揃わずに複数 教科を担任する教職員が発生する場合がある。
○ 自身の子ども以外の児童生徒のことも把握 しやすく、子ども達や教職員とのコミュニケー ションを取りやすい。
○ PTA活動の役割分担が多く、負担と感じる 保護者もいる。
○ 緊急時に児童生徒の引取り等が、比較的 混乱無くやりやすい。
○ 保護者同士の関係が固定化されやすい。
○ 学校に対する意識が比較的高く、協力的 である。
○ 修学旅行の費用などで、保護者の経済的負 担が大きくなりやすい。
○ 運動会等の行事の際に席を確保しやす
小 規 模 校
教 職 員 に 対 す る 影 響 児 童 生 徒 に 対 す る 影 響
保 護 者 や 地 域 に 対 す る 影 響
10 4 望ましい学校規模
学校では、学校規模に関わらず、現状のメリットを最大限活用し、デメリットを 最小限にするような工夫を行っています。
一方で、学習指導要領や教科書は、ある程度の学校規模を想定して定められてい るものであるため、そこから極端に外れている場合は教育活動に支障が生じる恐れ があります。
学校規模が教育環境に与えるメリットを最大化し、デメリットを最小化するとい う視点から、児童生徒が多様な考え方に触れながら、良好な環境で学習することが できる望ましい学校規模について、次のように定めました。(表5参照)
表5「児童生徒の学習環境にとって望ましい学校規模」 小学校
18∼24学級
(学年3∼4学級) 中学校
15∼21学級
(学年5∼7学級)
※ 学校規模は、特別支援学級を含めない標準学級数
望ましい学校規模には、学習環境や学校運営に係る様々な要素が含まれます。(表 6参照)
望ましい学校規模の範囲を定めるに当たり、児童生徒の学習環境に直接的に関係 する要素を重要な論点として、次のように整理しました。
・人間関係の固定化を防ぎ、児童生徒同士が切磋琢磨できる環境を作るには、クラ ス替えが必要。
・習熟度別学習等、多様な学習形態を採るためには、学年ごとに、小学校3学級以 上、中学校4学級以上あることが望ましい。
・中学校で活気とまとまりがある学校運営を行うには、各学年5∼7学級が望まし い。
表6「望ましい学校規模に含まれる要素」
① 人間関係が固定化されず、多様な考え方に触れる環境を作ることができる規模
② 児童生徒同士が切磋琢磨する環境を作ることができる規模
③ 児童生徒一人ひとりに役割があり、活躍の場を設定することができる規模
④ 特別教室などの制約により、教育活動を制限されない上限の規模
⑤ 運動場や体育館などの使用の際に、混雑による危険を回避できる上限の規模
⑥ クラブ活動・部活動の選択の際に十分な選択肢を用意するために最低限必要な規模
⑦ グループ学習や習熟度別学習などの多様な学習・指導形態を採ることができる規模
⑧ 教職員が児童生徒一人ひとりを把握し、適度な距離できめ細かな指導ができる規模
⑨ 学校運営に関する事務処理や緊急時の対応など、学校運営上に必要な教職員の数 を確保するために最低限必要な規模
⑩ 教科数に対し、必要な教職員の数を確保するために最低限必要な規模
⑪ 教職員相互の支援や協力、同一教科での教員相互の連携や相談ができる規模
平成28年5月1日時点で、望ましい学校規模の範囲内にある市立小中学校の割合 は、小学校全体の約38%、中学校全体の約32%です。(図2参照)
図2「平成28年5月1日時点の学校規模の状況」
12 5 学校規模に起因しない関連課題
望ましい学校規模の範囲から外れている学校については、児童生徒に対して適切 な学習環境を提供するために、原則として望ましい学校規模に近づけることで、学 校規模による課題を解消するよう努めます。一方で、1学級当たりの人数、施設規 模、教職員数、学校の位置、自治会区及び小学校区と中学校区の形状など、学校規 模とは異なる原因で教育環境上の課題が発生している可能性もあり、これらの課題 は通学区域の変更等の施策と密接に関連するため、望ましい学校規模を実現する際 に併せて解決策を検討します。
また、現状で望ましい学校規模の学校であったとしても、学校規模に起因しない 関連課題(表7参照)が発生する可能性がある場合には、学校規模による課題と同 様に、解決を図ります。
表7「学校規模に起因しない関連課題」 児童生徒数や学級数に関連する視点
・1学級当たりの人数が原因で学習環境に課題が生じる可能性がある。
・学校施設の容量に課題が生じる可能性がある。
・教職員の配置に課題が生じる可能性がある。 学校配置の視点
・自治会、公民館区と学区に関連し、地域と学校の連携に課題が生じる可能 性がある。
・小学校区と中学校区に関連し、小中連携を推進する際に課題が生じる可能 性がある。
・通学距離、通学時間、通学路状況に課題が生じる可能性がある。
6 望ましい学校規模の実現に向けた方策
先に述べたとおり、望ましい学校規模から外れている学校については、原則とし て望ましい学校規模に近づけるように努めることで、学校規模による課題を解決す る必要があります。
一方で、課題解決の進め方によっては、学校と地域の関係を崩す恐れがあるなど、 様々な留意すべき事項があるため、地域事情等を十分に考慮しながら望ましい学校 規模の実現に向けた方策を講じなければなりません。
(1) 通学区域(制度)の変更を伴う手法
通学区域(制度)を変更することにより期待できる効果及び留意事項につい て、次のように整理します。(表8参照)
表8「通学区域(制度)の変更を伴う手法一覧」 効 果
対象校の学校規模を調 整できる可能性がある。
児童生徒が学校を選択 することができる。
地域を分断することなく学 校規模を調整することが できる。
全市的に学校規模を調 整できる可能性がある。
特色ある学校づくりに繋 がる可能性がある。
児童生徒や保護者の学 校教育への関心が高ま る。
○ 通学距離が長くなる児童生徒が発生する場合がある。
○ 廃校となる地域の活力を削ぐ可能性がある。
○ 学校が地域内交流の中心に位置付けられている点から、十分に 地域事情に配慮する必要がある。
○ 通学距離が長くなる児童生徒が発生する。
○ 地域と学校の関係が希薄になる恐れがある。
○ 見守り活動など、地域と学校で連携している取組が、崩れてしま う懸念がある。
○ 選択結果によっては、学校規模の格差が拡大する恐れがある。
○ 児童生徒や保護者が学校を選択する材料(学校の特色等を示 す資料)を提示する必要がある。
通 学 区 域 の 変 更
学 校 選 択 制
︵
自 由 選 択 制
︶
の 導 入 学 校 の 統 合
通 学 区 域 の 弾 力 的 運 用
︵
指 定 変 更 許 可 区 域 の 設 定
︶
留 意 事 項 対象校の学校規模を調
整することができる。
○ 地域を分割・分断する可能性がある。
○ 対象地域の児童生徒の指定校を強制的に変更することになる。
○ 通学距離が長くなる児童生徒が発生する場合がある。
○ 住宅開発の影響等により、数年で同様の課題が発生する可能性 がある。
○ 小規模校同士又は大規模校同士が隣接しているケースには適さ ない。
○ 地域や保護者との議論を重ねた上で決定された通学区域につ いては、設定時の経緯を十分に考慮する必要がある。
○ 通学距離が長くなる児童生徒が発生する場合がある。
○ 制度が利用されず、効果が低い可能性がある。
○ 地域と学校の関係が希薄になる恐れがある。
○ 小規模校同士又は大規模校同士が隣接しているケースには適さ ない。
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(2) 通学区域(制度)の変更を伴わない手法
通学区域(制度)を変更することがそぐわないケースについては、児童生徒 にとっての環境変化や地域への影響が比較的少ない手法により、教育環境上の 課題を解決するように努めます。
通学区域(制度)の変更を伴わない手法の効果及び留意事項について、次の ように整理します。(表9参照)
表9「通学区域(制度)の変更を伴わない手法一覧」
※ 特定の学校について、通学区域に関係なく就学を認める制度
手 法 効 果 留 意 事 項
学 校 施 設 と 他 の 施 設 と の 複 合 化 に よ る 異 年 齢 交 流
児童生徒と施設利用者との交流によ り、多様な考え方に接する機会を増や すことができる。
児童生徒の安全性の確保や施設の管 理運営区分について、充分な検討が 必要となる。
学 校 全 体 で の 異 学 年 活 動 や 協 働 学 習 の 実 施
多様な考え方に接する機会や児童生 徒同士で切磋琢磨する機会を増やす ことができる。
近 隣 の 学 校 と の 合 同 授 業 や 合 同 行 事 の 実 施
多様な考え方に接する機会や児童生 徒同士で切磋琢磨する機会を増やす ことができる。
○対象校の教職員同士の調整や準備 が必要となる。
○安全な移動手段の確保や移動時間 による学習時間確保等への影響が課 題となる。
小 中 連 携 教 育 の 推 進 多様な考え方に接する機会や児童生 徒同士で切磋琢磨する機会を増やす ことができる。
○両校の教職員同士の調整や準備が 必要となる。
○安全な移動手段の確保や移動時間 による学習時間確保等への影響が課 題となる。
特 色 あ る カ リ キ ュ ラ ム の 導 入
学校規模による課題を緩和する可能 性がある。
また、特認校制※ 等を併用することに より、他のエリアからも児童生徒を集め られる可能性がある。
効果的なカリキュラムの内容を充分に 研究する必要がある。
近 隣 の 他 の 施 設 や 近 隣 校 の 学 校 施 設 の 共 同 利用
学校施設の容量に起因する教育上の デメリットを緩和することができる。
他の施設利用者との調整、移動時の 安全確保等、相当な準備が必要とな る。
学 校 施 設 の 増築等 学校施設の容量に起因する教育上の デメリットを緩和することができる。
財政的な負担増及び将来的に少子化 が進行することを踏まえて計画を策定 する必要がある。
小 規 模 校 に 対 す る 手 法
大 規 模 校 に 対 す る 手 法
7 望ましい学校規模を実現する際に留意すべき事項
望ましい学校規模を実現するに当たっては、児童生徒や地域に与える影響を考慮 し、課題解決手法によるデメリットを軽減するよう努めます。
特に、通学区域(制度)の変更を伴う手法については、児童生徒や地域に与える 影響が大きいため、十分に配慮します。
留意すべき主たる事項については、次のとおりです。
(1) 安全な通学環境の確保
通学区域の変更等に伴い、通学距離が長くなる等の影響がある場合には、通 学路での交通事故や犯罪を防止するための取組を徹底する必要があります。
必要な取組は、次のとおりです。
○ 文部科学省の基準等に即し、「通学距離は小学校でおおむね4km以内、中学 校ではおおむね6km以内」「通学時間はおおむね1時間以内」を原則として、 通学区域を設定する。
○ 本 市の 「通学 費助成 、ス クー ルバス 運行に 関す る基 本方針 」に基 づき 、通学 費 助成 やスク ールバ スの 運行 により 、児童 生徒 の安 全確保 及び保 護者 の負担 軽減を図る。
○ 遠距離通学者に対しては、コミュニティバスの活用についても検討する。
○ ス クールバ ス等に よる通 学では、 台風・ 大雪な どの荒天 時の道 路事情 による、 登下校や学校活動への影響を最小限に留めるように努める。
○ 新 しく 設定さ れた通 学路 に対 しては 、学校 、保 護者 、地域 、警察 、道 路管理 者 等、 関係機 関及び 教育 委員 会が連 携して 実地 踏査 等を行 い、地 域の 合意を 得ながら、必要な交通規制や道路標識の設置等、危険箇所の改善に努める。
○ 地域の見守り活動等が従来どおりに機能するよう、十分に調整する。
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(2) 児童生徒に対する環境変化への配慮
通学区域の変更等により通学する学校が変更され、児童生徒の学習環境や生 活環境が大きく変化する場合には、児童生徒の戸惑いを軽減するように配慮す る必要があります。
必要な取組は、次のとおりです。
○ 通 学区 域の変 更に際 して は、 就学中 の児童 生徒 及び その兄 弟姉妹 の心 理面等 に 配慮 し、通 学する 学校 につ いて新 しい指 定校 とす るか従 前の指 定校 とする かを選択できるような経過措置を検討する。
○ 必 要に 応じて 青少年 教育 カウ ンセラ ーの派 遣等 を行 い、通 学する 学校 の変更 前後の児童生徒の心のケアを十分に行う。
○ 関 係す る学校 間で事 前に 交流 授業等 を行い 、両 校の 児童生 徒同士 の触 れ合い を 深め 、友達 が増え るこ とや これま ではで きな かっ た学校 行事が でき るよう になること等のプラスの変化を感じられるように配慮する。
○ 保 護者 に対し ても、 児童 生徒 の通学 する学 校が 変わ る事へ の不安 や負 担を軽 減するために、適切な時期を捉えて情報提供を行う。
(3) 学校と地域のつながりへの配慮
学校と地域は、連携して児童生徒の見守り活動を実施するなど密接なつなが りがあり、また、児童生徒は地域の行事に参加し、地域の児童生徒同士で交流 することにより成長する側面があります。
しかし、通学区域の変更等に伴い関係が希薄化する恐れがあり、そのような 地域に及ぼす負の影響を最小限にするための配慮が必要です。
必要な取組は、次のとおりです。
○ 通学 区域の変更等 を行う場 合は、学校、 保護者、 地域及び教育 委員会が 協議 する場を設け、十分な検討を経て決定する。
○ 通学 区域が自治会 区等を分 断すると、地 域の児童 生徒同士や保 護者同士 の交 流が なくなってし まうなど 、地域運営に 支障をき たす恐れがあ るため、 通学 区域 の変更等を行 う場合に は、通学区域 が自治会 区等を分断し ないこと を原 則として検討する。
○ 学校 と地域が連携 して実施 してきた見守 り活動等 については、 通学区域 の変 更後も継続できるように調整を行う。
○ 学校 と地域が良好 な関係を 保ち、課題の ある児童 生徒を共に見 守ること がで きるような、学校と地域が連携しやすい環境づくりに努める。
○ 学校の統合により廃校 が生じる場合の学校施 設の跡地利用の議論に 関しては、 教育的課題が解決するめどが立った後に行うものとし、「公共施設の保全・利 活用基本指針」を踏まえ、将来的な市の利用見込みを明らかにした上で、地 域の意見を伺いながら有効利用を検討する。
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(4) 魅力ある学校づくり
望ましい学校規模を実現するに当たり、将来的な少子化の進行や、児童生徒 数が少ない地域がある現状を踏まえると、通学区域の変更や学校の統合を行っ たとしても、望ましい学校規模を維持できない学校や、近い将来に課題が再発 する学校が生じる恐れがあります。
望ましい学校規模を長期的に維持するためには、少子化が進行する中におい ても、望ましい学習環境を整備し、地域に児童生徒が集まるような「魅力ある 学校」をつくる必要があります。
必要な取組は、次のとおりです。
○ 望ま しい学校規模 を実現す る機会をチャ ンスと捉 えて、特定の 科目や学 習形 態に 力を入れたカ リキュラ ムの導入や、 地域特性 を活かしたカ リキュラ ムの 導入など、学校の魅力を高める特色ある取組の可能性を検討する。
○ 学校 の統合を行う 場合には 、現在の青野 原小中学 校で行われて いる施設 一体 型の「小中連携校」や、新しい取組としての「小中一貫校」「義務教育学校」 などの可能性を検討する。
○ 学校 の魅力を高め る特色あ る取組に加え て、特認 校制等を併用 し、幅広 く他 のエリアから児童生徒を集める可能性を検討する。
8 望ましい学校規模の実現に向けた進め方
(1) 課題への対応優先度
ア 優先して対応することが望ましい学校規模の範囲
望ましい学校規模の範囲から外れている学校のうち、過小規模及び過大規 模の範囲に位置する学校は、学校規模による課題が発生している可能性が高 いため、地域性等を十分に考慮した上で、優先的に課題解決に努めます。
各々の規模の範囲については、次のように定めました。(表10参照) 過小規模校の設定に当たっては、児童生徒同士が切磋琢磨し多様な考えに 触れる機会を作りづらい、クラス替えができない学年が発生する規模を基準 としました。
過大規模校の設定に当たっては、児童生徒の学習環境の維持が困難であり、 また国庫負担対象外となる規模を基準としました。
表10「過小規模校及び過大規模校の範囲」 小学校
過小規模校 11学級以下 過大規模校 31学級以上 中学校
過小規模校 5学級以下 過大規模校 31学級以上
※ 学校規模は、特別支援級を含めない標準学級数
イ 過小規模校への対応
今後も少子化が進行することを考慮すると、過小規模校で学ぶ児童生徒の ために、多様な考え方に触れることができる学習環境を整備することは、非 常に重要です。
過小規模校に対する通学区域(制度)の変更を伴わない手法は、効果が限 定的であることが想定されるため、施設一体型の「小中連携校」「小中一貫校」
「義務教育学校」などの設置を始めとした、児童生徒の学習環境を第一に考 えた方策を検討します。
ウ 学校規模に起因しない関連課題への対応優先度
教育環境上の課題は、学校規模のみでなく、表7のとおり児童生徒数や学 校配置にも関連して発生します。
原則として、児童生徒の安全安心に係る課題や、教育内容に係る課題につ